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きしめん - 東京 秋葉原 蕎麦切り「匠」

前回までひと月ほどに渡って、"きしめん"や"ひもかわうどん"の歴史について確認してきました。

その流れもあって、美味しい平打ちのうどんをいただいてみたいなぁと思い、東京 秋葉原・手打ち蕎麦切り「匠」さんを訪ねてみました。

 

「えっ?そば屋できしめん?」と思いますよね。

でもそれがいいんです。

というのも、手打ちそば屋さんは手作りした蕎麦の美味しさに惚れ込み、蕎麦以外でも丁寧に少量づつ作る美味しさを熱心に追求される方がされているお店があるからなのです。

 

では、改めて秋葉原「匠」さんをご紹介させていただきます。

外観

お店の場所は、鉄道ではJR総武線・山手線・京浜東北線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスの秋葉原駅が最寄りで、徒歩5分程度です。

ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaがある昭和通り口が便利でしょう。

他、JR総武線の浅草橋駅、都営新宿線岩本町駅からでもそれほど変わりないと思います。

 

お店は平日に昼と夜の2部の営業があり、土曜日は昼のみの営業となっています。

手打ちにこだわるおそば屋さんなら、酒肴の一品も手作りされて美味しいだろうと思い、平日の夜に訪ねてみます。

 

秋葉原駅から昭和通りを東へ渡り、お店がある裏通りに入ります。

混雑する駅前とは異なり人通りは少なく、落ち着いた雰囲気を感じつつ、到着します。

外観は黄色いコンクリートの壁に「手打ち蕎麦切り 匠」と書かれた木板が表札のように掲げられています。

和を感じるモダンな印象です。

では、暖簾をくぐってみましょう。

店内の雰囲気

入店と同時に座席を案内いただきました。

壁面やテーブル、椅子は明るい色合いの木が多用されており、また新しく清潔感があります。

お店の入り口には水槽があり、エビや穴子が泳いでいます。

おっと、そば屋で活魚ですよ! 信じられます? 気持ちの高まりを感じます。

 

店内を見渡すとスーツ姿の男性グループや、女性の二人組、男性の一人客が見られます。

座席はテーブル席の4人掛けが1卓、3人掛けが1卓、2人掛けが3卓あります。

またカウンターも3席ほど見え、一人でも利用しやすそうですし、女性にもおススメできます。

サービス・メニュー

平日夜は1枚のおすすめメニューと、冊子になっているグランドメニューが手渡されます。

同様に、昼営業のみの土曜も飲み使いができるようです。

ところで、写真撮影や食事は良いようですが、メニューの撮影は遠慮して欲しいとのことです。

 

夜のおすすめメニューでは10品ほどの酒肴が並んでいます。

生牡蠣のほか、魚介系の刺し、焼き物、天ぷら、酒蒸しと調理方法が広くカバーされています。

水槽の穴子が思い浮かび、穴子のメニューに惹かれます。

 

グランドメニューを開きます。

一品類もいくつかあります。

そして蕎麦が9品ほど。ざる系とかけ系です。

またうどんは、夏季(5~9月ごろ)は冷麦の1種、冬季(10~4月ごろ)はきしめん、かけきしめんの2種。

他、冷麦と蕎麦や、ざるきしめんと蕎麦の合盛りができます。

 

つまり麺類はざるがベースとなっています。

それはそば屋なら、、、平均的と思います。

しかし、都内でざるのきしめんをメニューの頭に書いているというもうそれだけで、グイグイ迫ってくる感じです。

 

今回はお酒と、おすすめのメニューからいくつかと、きしめんをお願いしてみます。

味わい

まずは酒。

ファーストドリンクに日本酒「羽根屋」をオーダー。

しばらくすると、手びねりの酒器が運ばれくるので、猪口を一つ選んでいただきます。

端麗辛口、すっきりとしていながら味わいははっきり。

一口、また一口と味わっているうちに飲み過ぎる、秀逸なお酒がセレクトされています。

続いて「自家製煮穴子」が到着。

次は「しめ鯖」。

2合目に「中島屋」をオーダーします。

羽根屋の後ですので、華やかな香りを明瞭に感じますが、味わいもあります。

そして「鰆の自家製西京焼き」。

蕎麦前ならぬきしめん前は、素材の風味を楽しめる味付けを楽しめました。

手作りへのこだわりは、手びねりの食器類からも感じることができ、素敵な一皿でした。

最後に「きしめん」。まずは麺だけをいただいてみましょう。

瑞々しくざるに盛られたきしめんは白く、稲庭うどんような細めの薄平たい平打ちのうどんとなっています。

頬張ってみますと、つるりとナチュラルな滑らかさがあり、足踏みしたような平打ちとしてのしっかりした食感があります。

そして、打ち粉のわずかな風味の後、小麦のややワイルドなしっかりした風味が感じられます。

この小麦粉こその、風味を美味しくいただける平打ちなのだろうと思います。

 

つけつゆを味わってみます。

まず節類のしっかりした風味を感じます。

その後、醤油の風味がやってくるのですがしょっぱさは抑えられており、続いて鰹節のほどほどの酸味が心地よいです。

それでありながら、節類によるマイナス要素は主張せず、たいへん美味しく感じられます。

CP

蕎麦は最もシンプルなざるで850円からで、中心は1,100円程度、上は2,000円を超える構成です。

また冷麦、きしめんも1,000円程度です。

一品類も1,000円強でしょうか。

 

一皿の分量はそれほど多くはありませんが、刺身にしても2人で分けるとよい枚数だと思います。

お酒と一品類を2人で何種類かいただき、麺類を〆に一人一枚いただくような感じが良いでしょうか。

まとめ

麺の風味が美味しいうどんを提供されているお店です。

重ねて言いますが、麺もつけつゆも実直に美味しい熟練を感じる一皿です。

 

素朴なレシピの手打ちうどんを食べてみたい方におススメです。

 

また初めての利用なら、合盛りがおススメです。

もし水槽の才巻海老(車エビ)が気になるなら天ざるを。

 

清潔感のあるお店ですので女性同士の方にもおススメします。

 

 

次回は蕎麦をいただいてみたいと思います。

みなさんも酒と肴と蕎麦・きしめんを楽しまれてはいがでしょうか?